スポーツ選手やお年寄りは膝に注意!半月板損傷!
若い頃はおもいっきり走れた、膝の痛みなんて考えたこともない、という方、多いと思います。もちろん、若い方の中でもスポーツをしていて、不慮の事故などによって膝に痛みを抱える方はいらっしゃいますが、やはり膝の痛みを訴えるのは圧倒的に年配の方が多いですね。
さて、そんな膝の痛みですが、原因はどこにあるのでしょうか?筋肉が疲労して痛くなる、年齢によって筋肉が低下した、関節が変形してしまった、関節がすり減って骨同士が削り合ってしまっている、などたくさんありますが、今回は加齢によって脆くなったり、スポーツ時の接触や度重なる負荷が原因で発症するスポーツ障害の一つ、半月板の損傷について記事を書いてまいりたいと思います。
痛みが無い時には意識したことがありませんが、膝は行動するのに欠かせない大切な組織である反面、負荷の掛け過ぎになかなか気づけず、スポーツ障害の中では比較的よく発症する疾患です。キチンとした予防を心がけ、ケガをしない努力をしましょう。
半月板はどこにある?
半月板という名前は聞いたことがある方が多いと思いますが、実際にどこにあるの?と聞かれると答えられる方は少ないかもしれません。半月板は膝の内部にあり、具体的に言えばふとももの骨である大腿骨(だいたいこつ)とスネの骨である脛骨(けいこつ)の間にあります。
この半月板は繊維軟骨という組織で出来ていて、膝にかかる負荷を分散したり、スポーツで言えば走ったり、着地した衝撃を和らげる役割を持っています。
そしてこの組織に物や人にぶつかった衝撃が加わったり、練習によって度重なる負荷を掛けたり、変な体制で着地して捻ってしまうことによって、半月板に亀裂が入ったり、欠けたりしてしまうことを半月板損傷と呼びます。
あるいは年齢を重ねるに従って軟骨はすり減って脆くなっていってしまいますから、高齢者になると立ったり、座ったり、ふいに動いたりと日常的な行動でも半月板が損傷してしまう場合があります。
半月板損傷の症状と予防方法は?
半月板損傷は往々にいて激しい痛みがありますので、一度起こってしまうとスポーツの練習は中断するしかありません。またお年寄りの場合は膝の曲げ伸ばしが出来なくなってしまうので正座が出来なくなったりして日常生活に支障を来してしまいます。
下記にそれらの症状がまとめられているサイトがありますので引用してみます。
損傷の形は原因によりさまざまで、形態により縦断裂、横断裂、水平断裂、変性断裂に分類される。主に見られる症状としては、痛みや腫れ、関節の可動域の制限など。また、急に膝が動かなくなる「ロッキング」という状態になることも。これは、切断された半月板が膝関節の間にはさまってしまい引き起こされる。ロッキングになると、激しい痛みとともに膝の曲げ伸ばしができなくなり、歩行が困難になることも多い。初期に正しい治療を行わないと、痛みが慢性化して膝に水がたまって腫れる関節水腫が起きたり、中高年であれば変形性膝関節症を併発したりする可能性もある。
引用:ドクターズファイル
引用にも記載がありますが、初期段階でキチンと対応しておかないと症状が悪化してしまう場合がありますし、他の症状を併発したりもしますので、痛みを感じたら安静にして専門家に相談するようにしましょう。
次に予防方法ですが、まずは膝の柔軟性を保てるように準備運動や練習後のクールダウンをキチンと行うことが大切です。実際に大きな衝撃によって半月板損傷が起こる場合は仕方ありませんが、筋肉の疲労が長く続くと柔軟性を失っていき、柔軟性が下がった筋肉は関節やスジ、腱、関節などに悪影響を及ぼします。
つまり硬くなった筋肉がそれらの組織を過剰に引っ張ってしまうことで炎症を起こして痛みが出たり、半月板損傷のように大きな事態が起こってしまうので、運動前に膝を動かしたり、練習後にクールダウンを行うことで筋肉に溜まる疲労を軽減してあげることが予防につながるというわけです。
まとめ
今回は膝の中にある組織、半月板がスポーツ時の衝撃や負荷、あるいは加齢によって欠けたり潰れたりしてしまう半月板損傷について記事を書いてまいりました。文中でも触れていますが、人間が活動する時に必ず動くのが膝です。
漠然と準備運動やストレッチを行うよりも、伸ばしているふとももやふくらはぎをキチンと意識して事前準備が出来るとケガをする可能性をぐっと下げることが出来ますから、ぜひ、やってみてください。他にも膝の疾患が気になる場合は下半身の筋力トレーニングを行うことで膝への衝撃を分散してあげる効果が期待できますので、運動にスクワットを取り入れてもいいかもしれませんね。
半月板損傷以外にも膝にかかわる疾患は非常に多く、中には特に運動をしていなくても起こる進行性の疾患などもあります。膝の痛みや違和感が気になったらお気軽に当院までご相談ください。