ストレスを受けている女性は要注意!甲状腺機能低下症!
なんだか最近、身体の調子が悪い気がする。ということはどなたにも経験があることだと思います。それは目に見えない心の病から来るものやストレス、あるいは内臓の不調なども考えることが出来ますが、普段は気にしないような所が原因で起こる不調というものもあります。
今回ご紹介する甲状腺機能低下症もそういった普段は気にも留めない、けれど身体にとっては大切な機能が低下することによって起こるものの一つです。例えば長期間・長時間に及ぶ仕事をしているわけでもないのに、いつも疲れが取れなかったり、物忘れがひどくなる、しょっちゅう眠気に襲われるなどの症状が出る方には甲状腺機能低下症の可能性が見られます。
もちろん、疲労というものは人によって感じ方も様々ですし、疲れの取れ具合も食生活や血流の良し悪しなども関係しますが、冒頭にもあるようになんだか身体が重たい気がする。という症状が長く続いた時は一度、この疾患を疑ってみましょう。
それでは記事を始めてまいります。
甲状腺機能低下とは?
特に女性に多いとされる、「甲状腺機能低下症」。そもそも「甲状腺」とはのどぼとけのすぐ下にある大きさ4~5㎝程度の臓器で、蝶々が羽を広げたような形で気管に張り付いています。この器官の主な役割は、「甲状腺ホルモン」を作ること。甲状腺は脳の視床下部下垂体から指示を受けて「サイロキシン」と「トリヨードサイロニン」という2種類のホルモンを分泌し、これらのホルモンが体全体の新陳代謝を促します。また甲状腺ホルモンには体温調節や脳・胃腸の活性化するなど、活動のためのエネルギーを作り出す役割もあります。
従って甲状腺の機能が低下すると体内の甲状腺ホルモンが不足し、代謝機能が衰えエネルギー不足となって全身の様々な機能が低下してしまいます。代謝が悪いために顔がむくみ便秘がちで体重も増えますし、肌は乾燥してカサカサ、髪や眉毛が抜け落ちたりすることもあります。またエネルギー不足であるため寒がりになり、物忘れが多く、言葉や動作が緩慢になる、まただるさや倦怠感、慢性的な眠気、無気力感、抑うつ気分などの精神的症状も見られるようになります。
ただしこれらの症状が全て見られるというわけではありませんし、甲状腺が腫れるということ以外に特有の症状があるわけでもないため、甲状腺機能低下を患っている人の中には、性格上の問題であるとか、自律神経失調症や更年期障害、うつ病、認知症だと勘違いされる人も少なくありません。また動悸や息切れのため心臓に、あるいは浮腫みのせいで腎臓に問題があるのではないかなどと考え、様々な診療科にかかる人もいます。
甲状腺機能低下の原因は?
甲状腺の機能が低下する原因は、主に甲状腺自体に異常が起こる「原発性」と、甲状腺をコントロールしている甲状腺刺激ホルモンの分泌量が減少することで起こる「続発性」の2種類に分けられます。特に多いのは原発性甲状腺機能低下のうち、免疫機能が自身の甲状腺を攻撃してしまう免疫疾患の1つ、「橋本病」です。またヨード系うがい薬や一部の健康食品にはヨウ素が多く含まれているのですが、これが甲状腺の働きを抑制し機能低下を招くこともあります。
それによってヨード系のうがい薬や健康食品を控えることが甲状腺機能低下症の予防になるとも言えるのですが、橋本病を含め他の原因が関係している場合には、今のところ予防策となるものがありません。ただ潜在的に甲状腺機能が低下しやすい人は日本に約1割ほどいるとされており、そのような人の中には妊娠や出産がきっかけとなって発症する人も多いため、気になる人は一度専門家に相談してみることをお勧めします。
まとめ
今回は甲状腺機能低下が引き起こす様々な不調やそれらが起こる原因などについて記事をかいてまいりました。特に日本人はヨードを多く含む食品を日ごろから口にしているにもかかわらず、何にヨードが含まれているかはあまり気にしていないと思います。
下記ヨードを含む食品についてまとめたサイトを引用してみようと思いますので、気になる症状を感じる方は食事に気を付けるようにしてみましょう。
日常生活で気をつけたいこと
一般に日本の食事には、ヨードを多くふくむ海藻類(コンブ、ワカメ、ノリ、ヒジキなど)が豊富です。ヨードは、甲状腺ホルモンの重要な成分なのですが、大量にとると逆にヨード過剰摂取により甲状腺機能低下症を起こすことがあります。
海藻類のなかでも、とくにコンブにはヨードが多くふくまれています。通常の食事からとる程度なら問題はありませんが、健康療法としてコンブなどの海藻類を多く食べ続けたり、サプリメントで大量にとったりしている方で、甲状腺機能低下症の症状がみられる場合は要注意です。
(中略)
慢性甲状腺炎と診断された方の場合も、ヨードを多くふくむ食品を食べすぎると、甲状腺ホルモンの分泌に影響を与えることがあるので注意が必要です。
また、喫煙も甲状腺ホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。タバコにふくまれる化学成分のなかに、甲状腺の働きを低下させたり、甲状腺ホルモンの代謝機能を妨げる物質があるためと推定されています。
甲状腺機能低下症の予防のためには、禁煙を心がけましょう。
引用:OMRON HP
URL: https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/97.html