ストレスで身体に変化が?心因性腰痛!

ストレスが身体に影響を及ぼすということは昔に比べると昨今では格段に理解が深まったように思います。例えばストレスによるうつ病で働けなくなってしまったり、ストレスによって身体の免疫力が下がるなどもその一つです。

社会で生きていかなくてはいけない以上、ストレスは避けて通ることが出来ないものですが、実はストレスが全くないという環境も良くありません。それを証拠に水族館では同じ水槽に天敵をいれることで魚の寿命が延びたという研究結果もあるほどです。

しかしながら過度なストレスというのはやはり身体に与える影響も大きく、そういった環境にいらっしゃる方は発散方法を探したり、問題解決の手法を探ることが肝要だと思います。

今回ご紹介する心因性腰痛は漢字からも推測いただけると思いますが、そういったストレスに端を発する腰痛全般の事です。それでは詳しくみてまいりましょう。

心因性腰痛ってなに?

では心因性腰痛の前にまずは腰痛について確認しましょう。もちろん皆様ご存知だと思いますが、腰が痛くなることですね。この原因は様々に存在します、例えば座りっぱなしの仕事をしていたり、反対に立ちっぱなしの仕事をしている。

あるいは姿勢が良くない事が原因だったり、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)のように腰付近の背骨が曲がったり、変形したりして脊髄を圧迫し、起こる腰痛もあります。

腰痛は若い人から高齢者までたくさんの人を悩ませており、厚生労働省が2015年に行った国民生活基礎調査によると、全国で約2800万人、実に国民の六人に一人に症状が現れているそうです。

また脊柱管狭窄症などのように疾患が原因の腰痛はまだ解決方法がありますが、腰痛のおよそ80%は原因がよくわからないといわれており、専門家泣かせの疾患だと言えます。

では心因性腰痛というのは何か、というお話ですが、これは簡単に言うと心の問題あるいはストレスによって腰痛の痛みがひどくなっている状態を指します。つまり、物理的な要因に加えて心理的な要因によって腰の痛みが増している状態の事です

この説明については下記、引用文が良くまとまっているので確認してみてください。

ガイドラインでも指摘されている心と腰痛の関係

7年ぶりに改訂された『腰痛診療ガイドライン2019』(監修・日本整形外科学会、日本腰痛学会)では、「腰痛の治療成績と遷延化には、心理社会的因子が強く関連する」と指摘されています。

つまり、精神的なストレスや人間関係の悩み、うつなどがあると、腰痛が改善しにくく、長引きやすいということです。

何らかの刺激を「痛み」として感じるのは、脳ですよね。

同時に脳は、痛みを感じたときに、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内物質を放出して、痛みを抑制するような指令も行います。ところが、強いストレスがあると、この「痛みを抑制する」システムが十分に働かず、痛みを強く感じたり、痛みの原因が取り除かれても痛みが長引いたりしやすくなるのです。

なおかつ、長引く痛みがさらなるストレスとなり、悪循環に陥ってしまうこともあります。

引用:メディカルプライム神田

URL: https://medicalprime-kanda.com/column/331

心因性腰痛の対処法は?

引用にもあるように心因性腰痛はすでにある痛みを増幅させたり、その痛みによるストレスでさらに腰痛が長引くといった事が見られます。例えば私たちの身体が感じる痛みというのは大きく分けて三つの原因があります。

一つ目は身体組織への刺激、二つ目は神経の障害、そして三つ目は心理的影響です。なかでも心理的影響に関していうと、原因がにあるので発見が難しく、よほど信頼関係が築けていないと一度、見ただけでは腰痛の原因であると判断しずらいと言えます。

またそういった関係からストレスの根源を探して対処したり、自分自身にあった対処法を自分で見つけなくてはなりません。例えば身体を動かすことが好きな方はスポーツを新たに始めてみたり、映画をみたり、音楽を聴くことでストレスが発散できるという方もいらっしゃいます。

しかしストレスの根源を見つけて対処する、環境を変える、他人を変えるというのは非常に難しいものです。ですからまずはご自身の心持ちであったり、考え方を変えていくストレスの発散方法を探す、などの対処が問題解決には一番の近道だと言えます。

まとめ

今回は腰痛の痛みをさらに大きなものにしたり、症状を長引かせる原因にもなってしまう心因性腰痛について記事を書いてまいりました。文中にもあるようにストレスの外部要因、つまり他人や環境など周りを変えるということは非常に難しく、それによってさらにストレスを感じてしまうこともあります。

ストレスをなるべく感じないよう、原因となる人がいればその方となるべく距離を取ったり、身体の痛みがストレスになっている時は専門家に相談する、あるいは内気な方がプレゼンを行わなければならず、それがストレスになっているような場合は自信が持てるまで練習するなど、些細な努力から変えられることも多くあります。

いつまでも健康で痛みのない生活を続けていくために、余分なストレスはためないように心がけたいものですね。

心因性腰痛

Posted by aoi-staff