日ごろからの予防が大切!!アキレス腱断裂!!
昨今、筋肉のトレーニングが一つのブームになっていますが、筋トレを行う時、必ずトレーナーの方々は今、どこの筋肉を鍛えているのかを意識させるといいます。
古くは自分のなりたい身体の写真を眺めながら筋トレを行うと、より実現しやすいといわれていましたが、その意識が細部に渡るようになったという事ですね。この自分自身の身体のどこが現在使われているのか?という意識はとても大切ですが、そういったトレーニングをされない方にとってはあたかも意味の無いもののように感じると思います。
しかし、身体の構造をよく理解してなんとなくではなくて、いまここのスジや筋肉を伸ばしているという意識をもってストレッチなどを行うことも効果が非常に高いものです。なぜこのような話をするかというと、例えば普段、運動をされない方にとって準備運動というのは「なんとなく」行うものという意識が強いからです。
どんな高尚な準備運動もキチンと伸ばすところを伸ばさなければしていないのと同様で、その結果、たまに行った運動でケガをしてしまう結果になりえるのです。今回ご紹介するアキレス腱の断裂もそういった、たまにする運動によって起こる可能性が高いケガなので、是非、ご注意いただきたいと思います。それでは記事を始めてまいります。
アキレス腱の断裂、、聞いたことはあるけど?
一度も経験したことがない方にとってはアキレス腱の断裂というのは大層なケガではないと思われるかもしれませんが、腱は筋肉や他のケガと異なり、非常に治りにくい組織ですから、一度、切れてしまうと回復に時間がかかります。
特に四十代以降にもなると身体は徐々に衰えていく反面、まだまだ身体が元気だと思って準備運動もせずに激しい運動をしてアキレス腱に負荷をかけてしまいがちです。アキレス腱というのは運動や活動する時、人間の身体の中でも一番太く、一番チカラの出せるふとももの筋肉が作った力をふとももの裏の腓腹筋(ひふくきん)、さらにスネの後ろのヒラメ筋がかかとに伝える中継地点の役割をしています。
その活躍ぶりは多岐にわたり、歩く、走る、跳ぶ、他にもつま先立ちになったり、重たい荷物を持つ時に踏ん張りが効くのもやはりアキレス腱が使われる、つまり行動の基点となり、その際にはヒラメ筋とかかとの両方から引っ張られてしまう組織ということです。
もちろん、それだけ重要な組織ですから、堅固に作られてはいますが、例えば度重なる負荷によって疲労が蓄積した場合、あるいは年齢によって輪ゴムが劣化するようにアキレス腱が劣化していくことで断裂してしまうのです。
アキレス腱断裂を予防するには?
前述していますが、アキレス腱というのは筋肉や皮膚と異なり、回復に時間のかかる組織です。その理由は血流がほとんど流れておらず、酸素や栄養素が少ないことが一つ挙げられます。つまり、断裂してしまってからでは遅いので、予防が大切になる、ということです。
冒頭にもあるようにアキレス腱は日ごろのストレッチでも運動前でもキチンと意識しながらゆっくりと伸ばしてあげることが大切ですが、下記にアキレス腱断裂に備えた足首のストレッチが紹介されていますので、こちらも引用してみます。
アキレス腱の断裂を予防するためには、直接的には運動の前にかならず足首のストレッチをすることです。
足首をゆっくり回す(両方向に)。足を前後に開き、後ろに引いた足の膝裏を伸ばした状態でアキレス腱を十分に伸ばす。次に、同じ足の膝を少し曲げた状態で、アキレス腱を伸ばす(この姿勢のほうがアキレス腱に負荷がかかります)。左右の足を入れ替えて、同じストレッチをします。
また、運動の種類にもよりますが、急なダッシュや強いジャンプはできるだけ避けるようにしましょう。とくに下り坂や上り坂では、アキレス腱にいつも以上の負荷がかかるので注意が必要です。
運動前のストレッチだけでなく、中高年の方はアキレス腱の老化による変性を遅らせるために、日ごろから少しずつでも動かしておくことも大切です。
引用:OMRON
まとめ
今回は度重なる練習を行うスポーツ選手や40代以降の方々が運動を行う際に気を付けていただきたいアキレス腱断裂について記事を書いてまいりました。
文中にもありますが、断裂は一度、起こってしまうと回復に時間がかかるので、日ごろからの注意が不可欠です。また、もしも目の前でアキレス腱断裂とおぼしき方がいらっしゃった時は、まず痛みが出た時に破裂音がしたか?それから患部に指をあてて押し込むと凹んだままになるか?
などを確認してみてください。その両方が当てはまる場合、アキレス腱断裂が起こっている可能性が高いので、安静にして救急車を呼ぶか、すぐに専門家に相談するようにしましょう。
いつまでも楽しく運動するにはアキレス腱断裂に関わらず、日ごろのケアが大切です。また、準備運動やストレッチはキチンと伸ばしている所を意識して行いましょう。