ヘッドホンの長時間使用に注意!スマホ難聴!
趣味というのは誰にも邪魔されない自分の時間とも言えますし、友人や恋人と一緒に楽しむことで生活に潤いが出たり、好きなことを突き詰めることで気の合う友人が出来ることもある、とても素晴らしいものです。
ところが中には生活の中で気を付けなければ聴力を失ってしまう可能性がある趣味もあります。それが「音楽」です。何十年も前の音楽といえばフォークソングやバンドも生演奏が主であり、それほどの音は出ませんでしたが、昨今では音楽の多様化、そしてアンプやマイクといった備品の進化によってとても大きな音で聞く方が増えてきました。
またスマホや持ち運べる音楽媒体も進化したことでいつでもどこでもヘッドホンを利用して音楽を聴けるようになり、時にはその媒体の音漏れなどが原因で争いになってしまうこともありますが、今回は、昨今増えているヘッドホンを使用して大きな音楽を聴くことで起こるスマホ難聴について記事を書いていこうと思います。
音が聞こえなくなるということは音楽を趣味にしている方にとっては大変残念なことだと思いますし、危険を知らせる音が聞こえなくなると思わぬ事故に合ったりもしますので、心当たりがある方は日ごろから注意してみてください。
それでは記事を始めてまいります。
スマホ難聴では何が起こる?
難聴という言葉を聞くと真っ先に思い浮かべるのが老人の方の耳が遠くなって聞こえなくなってしまうことだと思いますが、これは耳の奥にある細胞が加齢によって減少することで起こります。
それと同様のことが大きな音楽によっても起こるわけですが、まずは耳についてご説明していこうと思います。私たちが通常、耳と呼んでいる場所は周囲の音を拾う役割を持った耳介(じかい)です。
さらにその奥には外耳道(がいじどう)、鼓膜と続き、鼓膜の奥には内リンパ液という液体が詰まっている内耳(ないじ)があります。そしてこの内耳には身体のバランス感覚を司る三半規管、耳介が集めた音を電気信号に変えて脳に情報を伝える蝸牛(かぎゅう)という組織があって、ここに有毛細胞というものが存在します。
この有毛細胞が減少することで音が聞き取りずらくなるのですが、この原因については厚生労働省が出している情報がありますので、そちらを引用してみます。
ヘッドホン難聴の原因
耳から入った音は、内耳の蝸牛(かぎゅう)という器官にある「有毛細胞」という細胞で振動から電気信号に変換され、脳に伝わることで聞こえるようになります。
しかし、自動車の騒音程度である85dB(デシベル)以上の音を聞く場合、音の大きさと聞いている時間に比例して、有毛細胞が傷つき、壊れてしまいます。有毛細胞が壊れると、音を感じ取りにくくなり、難聴を引き起こします。WHOでは、80dBで1週間当たり40時間以上、98dBで1週間当たり75分以上聞き続けると、難聴の危険があるとしています。[2]
なお、100dB以上の大音響では急に難聴が生じることもあります。
特にヘッドホンやイヤホンは耳の中に直接音が入るため、周囲に音漏れするほどの大きな音で聞いていたり、長時間聞き続けたりすると、難聴が起こります。
引用:e-ヘルスネット
耳が聞こえなくなると何が起こる?
スマホ難聴の原因を確認したところで、改めて耳が聞こえないことについて考えてみましょう。難聴の始まりは最初に小さな音が聞き取りずらくなり、次に女性や子供の声など高音の音が聞こえないようになっていきます。
さらに声以上の高音が聞こえなくなると警告音やアラーム音にも反応できなくなり、冒頭にも示したように他人よりも命を脅かす危機に合う確率が増えたり、その状態で自転車や車を運転したりしていると、交通事故を引き起こして加害者になってしまったりと周囲に迷惑をかけてしまうことも考えられます。
また難聴になると「いし」「うし」、「ライス」「パンツ」など音程が似ている単語が聞き取りずらくなっていき、友人とのコミュニケーションが難しくなってしまう事も考えられます。
少し飛躍してしまうかもしれませんが、人間にとってコミュニケーションがうまくとれないという事は例えば自分の悪口を言われているのではないか?と疑心暗鬼に陥ったり、いままで出来ていたことができなくなり、自尊感情が欠落してうつ病などの精神疾患の引き金になってしまうかもしれません。
まとめ
今回は常に大きな音をヘッドホンで聞くことで起こるスマホ難聴について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、耳が聞こえなくなってしまうことは、危険を察知できなくなるだけでなく、ひいてはコミュニケーションが取れず、ふさぎ込んでしまうような結果が待っていることもあります。
引用文にもありますが、車の騒音程度というと比較的、小さな音であっても、1週間当たり40時間以上、98dBだと1週間当たり75分以上聞き続けることで難聴が起こるとあります。
ケガをしない、肩こりや腰痛を治すといった身体の健康もとても大切ですが、日常的によく使用されている耳の健康にも注意を払えるようにしましょう。