座りっぱなしは腰だけでなくお尻にも悪影響?梨状筋症候群!

日々の心がけというものは長い目でみると身体に多大な影響を及ぼします。例えば毎日のように筋トレに励んでいれば美しい肉体が手にはいりますし、日々、食べ過ぎないようにしていれば体重も増えず、肥満体になることもありません。

しかしそれは、いいことだけとも限らず普段から悪姿勢でいたり、毎日のように仕事で座りっぱなし、立ちっぱなしでいることで身体のバランスを崩したり、背骨に疾患が起こったりとやはり日々の悪い習慣によっては悪い結果が生まれるようにもなります。

今回ご紹介する梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)もそういった積み重ねによってお尻の筋肉が凝り固まり、臀部~膝上にかけて痛みやしびれなどを発するようになる疾患で、主に座っている時間が長いデスクワーカー、トラックやタクシーの運転手さんなどによく見られます。

腰痛もそうですが、こういった筋肉に端を発する疾患はそれこそ日々の小さな活動によって改善できる場合もありますから、心当たりのある方は改善に向けた努力を始めてみてください。それでは記事を始めてまいります。

梨状筋症候群とは?

あまり知名度はないかと思いますが、例えば学業であったり、仕事であったり、長時間集中する際にお尻が痛くなってしまった経験はどなたにもあると思います。つまり、座っているだけでも筋肉は疲労していくということです。

また梨状筋という筋肉がどこにあるのかご存知ない方の方が多いと思いますが、これは骨盤と大腿骨(ふとももの骨)を繋いだり、下半身を使って、歩く、走る、座る、などの時に使用される筋肉でお尻の中にあるインナーマッスルです。

ではここが凝るとどうなってしまうのか、という話ですが、まず筋肉というのは筋線維と呼ばれる細い組織が束になることで形成され、これが伸縮することでチカラを出すことが出来ます。しかし、筋肉にはある性質があり、酷使され続けると硬くなってしまうのです。

またこの梨状筋が存在する辺りは、脳から発せられる電気信号の通り道にもなっており、梨状筋が凝り固まることで神経が圧迫されます。その結果、お尻~膝下にかけて痛みやしびれといった事が起こるようになるのです。

症状としては他にも倦怠感、腰痛、あるいは太ももの裏側、ふくらはぎ、膝の裏などにも痛み・しびれが現れる場合もあります。

梨状筋症候群と似ている疾患

下肢に続く神経は梨状筋の間を通っていると先ほども少しご紹介しましたが、実は梨状筋だけでなく、神経を圧迫して同様の症状を出す疾患というのは非常に多く存在しています。

例えば梨状筋症候群と同じように座りっぱなしの職業の方々や事故の衝撃などによって、本来はズレるはずがない骨盤の関節がズレ、それによって下肢の痛みやしびれを起こす仙腸関節障害

あるいは腰回りの背骨にやはりズレが生じたり、背骨が変形することで脊髄を圧迫する腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)などでも同じような症状は現れます。つまり、単純に下肢の痛みやしびれがあるからといって、梨状筋症候群と決めつけてしまうのはよくありませんから、注意が必要です。

ではこの章の最後に梨状筋に効くお尻のマッサージを紹介しているサイトを引用してみようと思います。マッサージというと肩や腰にばかり目が行きがちですが、日常的によく座っている方はぜひ、試してみてください。

ハムストリングストレッチ①

まずは、お尻や太もも裏の筋肉であるハムストリングを伸ばせるストレッチを紹介していきます。

ハムストリングは、梨状筋と同じく股関節を支えている重要な筋肉なので、しっかりとストレッチをして、ほぐしておきましょう。

まず、床に仰向けの状態で寝て、両膝を立てます。

片方の足首を、もう片方の膝上に乗せます。

床についている方の太ももを抱えるようにして、ゆっくりと胸の方に引き寄せます。

お尻や太ももの裏が伸びる感覚を覚えたら、その体勢を20秒キープします。

逆側も行います。

ハムストリングストレッチ②

次も、お尻と腿裏のハムストリングを伸ばせるストレッチです。

デスクワークや運転など、1日の中で座っている時間が長い人は、お尻や腿裏が非常に固まりやすく、梨状筋症候群を発症する人も多いので、入念にほぐしていきましょう。

まず、床に両膝を立てた状態で座ります。両手は身体の後ろにつきましょう。

片方の足を、もう片方の膝上に乗せます。手は後ろについたままで、お腹を前方に突き出すような意識で、上体を倒していきます。

お尻と腿裏が伸びている感覚がしたら、そこで止め、20秒深呼吸をしながらキープします。

引用:TENTIAL

まとめ

今回は職業や日常生活で長時間座りっぱなしの方によく発症する梨状筋症候群について記事を書いてまいりました。文中でも触れているように、梨状筋症候群とよく似た疾患は非常に多く、日ごろから身体をケアしてあげることはもちろん、症状が出た時は早めに専門家に相談するようにしましょう。

また引用したマッサージもそうですが、身体のコリというのは長時間同じ姿勢・体勢でいてしまうことで筋肉が固まっていきます。なるべくであれば一時間に一度程度、立ち上がってストレッチが出来ると、お尻や肩のコリ具合がだいぶ変化しますので、是非、参考にしてみてください。

梨状筋症候群

Posted by aoi-staff