あなたの呼吸、浅くなっていませんか?ストレスによる頭痛に効く呼吸法

2018年8月1日

体がだるく、疲れがとれない

なんとなく頭が重い

眠気がひどく、集中力が低下した気がする

 

最近このような不調を感じていませんか?

もしかすると、その原因は「呼吸」にあるかもしれません。

 

私たちが過度のストレスを感じると、呼吸は自然と浅くなります。

その浅い呼吸、実は体にさまざまな悪影響を与えているのです。

 

ストレスは呼吸を浅くする

私たちは普段、全く意識せずに、絶えまなく呼吸を行っています。

なんと、人は一生のうちに6~7億回もの呼吸をするそうです。

 

そもそも肺は自分の力で空気を吸い込んだり、吐いたりすることはできません。

肋骨の間の筋肉や横隔膜の動きによって呼吸を行っています。

呼吸は感情と深くかかわっています。

ストレスを感じると、筋肉が強張るため、肺が十分に膨らんだり縮んだりすることができなくなり、呼吸が浅くなってしまうのです。

 

呼吸が浅くなると、血液中の酸素が不足していきます。

そして、そのダメージがもっとも大きいのが脳なのです。

 

酸素不足によるダメージがもっとも大きい「脳」

脳の酸素不足によって頭痛が引き起こされることがあります。

脳が酸欠状態に陥ることで起こる頭痛は、ズキンズキンと脈打つように痛むものから、頭が重くどんよりとするようなものまでさまざまです。

 

人間の体でもっとも酸素消費が大きいのは脳です。

そのため、酸素不足による影響が一番出やすくなるのです。

 

酸素が不足すると、酸素を燃やして作るエネルギー回路が利用できないため、体にとってはかなり大きな負担がかかることになります。

脳の酸素不足で、頭痛や注意力・判断力の低下、神経症状などの影響が出ます。

 

高い山に登ったときなど、酸素が薄いところにいると、激しい頭痛や吐き気に襲われることがあります。

これを「高山病」といいますが、この原因も脳の酸素不足だと考えられています。

つまり、ストレスによる酸素不足が原因の頭痛は、普段の生活をしていても高山病になってしまうようなものなのです。

 

(参考:頭痛は酸素欠乏が原因かも―ヘッドスパのクーポン満載・髪の総合情報サイト【頭美人】)

 

呼吸で自律神経を整える

呼吸は自律神経にも深く関係しています。

緊張しているとき、深呼吸をした経験がありませんか?

なぜ深呼吸をすると心が落ち着くのでしょう。

 

自律神経とは、循環器、消化器、呼吸器など、生命の維持にかかわるあらゆる器官の活動を調整するための神経です。

この神経は自分の意志とは関係なく、無意識に働いています。

起きているときも寝ているときも、私たちの身体が正常に動いているのはこの神経のおかげです。

 

自律神経には、体の活動時や昼間に活発になる交感神経と安静時や夜に活発になる副交感神経があります。

交感神経と副交感神経は、シーソーのように切り替わることで機能を果たしており、このバランスが崩れると、体に様々な不調が表れるようになります。

 

呼吸法には、大きく分けて、胸式と腹式の二つがありますが、私たちが普段何気なく行っているのは胸式呼吸です。

実は胸式呼吸の場合、呼吸が浅くなりがちです。

浅い呼吸は、交感神経を刺激します。

これに疲れやストレスが加わると、呼吸はさらに浅くなり、より交感神経が働くようになります。

この状態が長く続くと、自律神経失調症が引き起こされることも…。

 

一方、腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が上下運動します。

この横隔膜に自律神経が密集しているため、吐く息を意識的にゆっくりとすればするほど、副交感神経が優位になり、リラックしていきます。

こうした腹式呼吸を意識的に行うことで、自律神経のバランスがとれるようになるのです。

 

(参考:自律神経、呼吸法で調整―大和薬品株式会社)

 

ストレスからくる頭痛に効果的な呼吸法

では、最後にストレスによる酸素不足からくる頭痛を解消するための呼吸法をご紹介します。

 

 

①膝を曲げ、仰向けに寝る。

②おへその上あたりに両手を重ねる。

③リラックスした状態で、口から息を吐く。

この時、お腹を凹ますように、風船をしぼませるように息を吐いて、肋骨をぎゅっと絞ってしまうようなイメージで全て吐ききる。

④全て吐ききった後、鼻からゆっくりと息を吸ってお腹を膨らませる。

⑤3~5分、ゆっくりとこの呼吸を続ける。

 

ストレスによる頭痛を感じたときはぜひこの呼吸法を行ってみてください。

仰向けにならず、座った状態や立った状態でも効果があります。

自分の呼吸に意識を向け、ゆっくりと行ってみましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?

ストレスによって引き起こされる頭痛。

その原因のひとつに、浅い呼吸による酸素不足が挙げられます。

なにかとストレスの多い現代社会では、呼吸も浅くなりがちです。

「なんだか頭が重い」「集中できない」と感じたときは、今回ご紹介した呼吸法を試してみてくださいね。