あなたのココロは大丈夫?心身症!
人間社会で生きていく上でストレスというのは非常に大きな問題です。例えば人間関係、金銭関係、あるいは仕事、恋愛、人によってはレストランでメニューを選ぶだけでストレスを感じる人もいます。
一般的に言われているのは仕事の人間関係や金銭が一番大きなストレスの原因とも言われていますが、実はストレスが全くないという状態もストレスを生み出します。また適度なストレスは寿命を延ばすのに必要で、水族館の水槽ではわざと捕食者を入れた方が魚の寿命が延びるというデータがあるほどです。
つまりどのようにしてもストレスというのは現れ、これを完全になくすことはできませんので、自分の心持ちを変えたり、ストレスを感じながらも自分の理想とする仕事、恋愛、生活をするように努力することが一番、ストレスを貯めない方法ともいえるかもしれません。
今回はそんな得体の知れないストレスを貯めることで起こる身体の不調の総称である心身症というものについて記事を書いてみたいと思います。当文を読まれてご自身にも当てはまると感じる方は何が自分のストレスを作っているのか、今一度考えてみるようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。
ストレスとはなんだろうか?
冒頭のように心身症はストレスによって引き起こされる不調ですからなかなか一概に説明することはできません。ですから、まずはストレスというものを人がどのように感じているか、を少し考えてみましょう。例えば人間に比べて単純な思考である動物はストレスを感じると徘徊行動をとったり、抜け毛が増える、攻撃的になる、などが見られます。
では人間の場合はどうなるか、例えば上司が怒りっぽい人である、危険な崖の上にいる、仕事の締め切りが迫っているなど、どのようなシチュエーションを思い浮かべてみてください。人間はストレスに直面するとまずは体温を上昇させます。
表現としては胸がドキドキする、頭に血が上るなどとも言いますが、いずれにせよ体温をあげます。これは私たちがまだ野生に生きていた頃、目の前に現れた敵(ストレス)に対して逃げるか、戦うか、いずれの選択にしても俊敏に行動するために必要な反応で、警告反応期と呼ばれます。
野生ではそれはどちらの選択でも一瞬で危険は去っていきますが、私たちはその状況からすぐに逃げ出すことは出来ず、そのストレス下に一定期間居る必要があります。すると今度は抵抗期という時期に入ります。
ストレスとはなんだろうか?その2
これは例えば上司を殴ってしまう、締め切りを放棄するなどの抵抗を意味しているのではなく、自分の考えに対して抵抗する時期という事です。自分はこう思っているが周りの環境がそれを許さない、では自分の思いは抜きにして周りに合わせよう、ということになり、そのストレス環境に慣れたふりをするのです。
つまり自分では全くそうは思っていなくても仕事が楽しいと思ったり、そのストレス環境に「慣れた」と思うようになります。言ってみれば脳が自分をごまかす時期ですね、しかし実際にストレスは感じるわけで、もちろん不調が徐々に表れるようになり、この時期に一番多いのが不眠症です。
そもそも眠るという行為は自律神経の一つである副交感神経が活発になることで身体をリラックスさせて休ませる行動をとる事ですが、自分自身はストレスに慣れて一つ強くなったと誤認しているので、休む必要がない、眠る必要がない、というわけです。
そしてその状況がさらに長引くことで最後に訪れるのが疲弊期です。自分では強いふりをしていても身体は全くついていっていないですし、抵抗期に起こった不眠は行動するためのエネルギーを不足させます。
また最近では不眠症の薬があったり滋養強壮剤があったりで、なんとかやっていけるように見えてしまいます。結果、最後には自律神経の失調や原因不明の痛み、などを始めとした精神疾患などを発症して身体は強制的に前線を離脱せざることとなります。
まとめ
今回はストレスと側面から心身症について記事を書いてきました。先のようにストレス環境下に長くなると脱毛、動悸・息切れ、生殖器の不調、便秘、高血圧、めまい・立ち眩み、食欲不振、情緒不安定、集中力の欠落などといったこと現れ、こういった症状などを総称して心身症と呼びます。
もちろん、ストレスの原因を根本からなくせればそれに越したことはありませんが、人間社会ではなかなかそうもできません。その時は自分なりのストレス解消法を見つけるのが良いですが、なかなかそれが見つけられないという方は下記のように筋トレなどを試してみてください。
心の平穏には日々のトレーニングが重要
2017年に世界で初めて、筋トレと、不安やストレスとの関係を調査した16の研究報告をまとめて解析したメタアナリシスが報告されました。筋トレは、健常者の不安を大幅に改善させるとともに、不安障害などの患者の不安も改善することが示されたのです。
また、これらの改善効果は、性別、年齢の影響も受けません。つまり、筋トレを生涯にわたって継続すれば、心の不安を和らげて暮らしていくことができます。
庵野拓将『科学的に正しい筋トレ 最強の教科書』(KADOKAWA)
また筋トレは、うつ病への効果もあります。
運動をしない人に比べ、運動をする人は、心身の健康が悪化した日が過去1カ月で1.49日少なかったのです。なお、過剰な運動はメンタルへの悪化に繋がることもわかりました(1回3時間、週5回以上)。
筋トレを行っていた被験者では、週3~5回、1回45分以上のトレーニングで20.1%にメンタル改善の効果が認められたのです。
引用:PRESIDENT ONLINE
URL; https://president.jp/articles/-/28803?page=3