出産直後に無理は禁物!!骨盤の歪みについて知りましょう

2018年6月14日

今回は産後の骨盤矯正についてお話してまいりたいと思います。初産の方は妊娠~出産までの工程はもちろん、産後、ご自身の体がどのように変化し、どのように元に戻っていくのか?という事をご存知ないと思います。

よくテレビで芸能人の方が産後、仕事復帰する為に体形をもとに戻している、あるいは産後太りを解消をするためにヨガをしている。というニュースを見かけますが痩せるだけではどうにもできないのが骨盤という組織です。

それでは産後必要な骨盤矯正についてみてまいりましょう。

 

女性にとっての骨盤という組織

まず最初に骨盤について確認していきましょう。

骨盤というのは体の中央に位置し、体重と姿勢を支え、身体の土台となる大変重要な役割を担っている骨です。特に女性の骨盤は男性に比べ、中央にある内臓を支えるくぼみが広く丸い形に出来ています。

その理由は、出産時にこのくぼみが胎児の通り道となるからです。詳しくいうと、出産時、産道から出てくる胎児の頭が引っかからないように、リラキシンと呼ばれるホルモンが分泌され、このホルモンが靭帯や骨盤の接合部分を緩ませて広くすることで、胎児が外へ出やすくしているのです。

そうして赤ちゃんを無事出産した後、骨盤は一年ほどの時間をかけて、元の位置へ戻り、徐々に硬さを回復していきます。

この時に骨盤が正しい位置に戻らないまま硬くなってしまうと美しいボディラインが維持できなくなってしまうだけでなく、腰痛や肩こり、あるいは新陳代謝の低下によって太りやすくなったりするのです。

産後、体質が変わった、太りやすくなった、というお話はよく伺います。確かにそもそもの体質が変化する方もたくさんいらっしゃいますが、この骨盤のゆがみも原因の一つとして考える事ができます。

 

出産直後は要注意!半年は骨盤が歪みやすい

 

繰り返しになりますが産後、広がった骨盤が元の位置に戻り、硬さを取り戻すには時間がかかります。つまり出産後の数か月、女性の骨盤は緩く広がったままであるということです。

特に、産後一か月以内の骨盤はとても不安定ですので、この時に骨盤に負荷を掛けてしまうと後の歪みへと発展していくケースが多く見受けられます。

しかし!!よほど出産の経験があるベテランママさん以外、産後一か月は初体験の連続です。覚えることもたくさん、やることもたくさん。もちろん一か月だけでなく初めての体験はずっと続いていきます。

赤ちゃんの世話が忙しく、自分の世話なんてとても見ていられない!というのが正直なところですよね。特に昨今は共働きのご家庭も多くなり、産後すぐに職場復帰する、という方も多くいらっしゃると思います。

ご自身の体だけを考えると産後一か月は安静にし、赤ちゃんよりも重たいものを持たず、出来るだけ家事なども旦那様やご家族にサポートいただくのがベストですが、そうそう上手くいくご家庭ばかりではありません。

その場合、体のケアぐらいは専門家にまかせてもよいかもしれません。

 

骨盤矯正のメリット・デメリット

骨盤が歪むデメリット

さて、次に骨盤がゆがんだまま元に戻ってしまった場合のデメリットをご紹介します。

骨盤は一度固まってしまうと元に戻ることはありません。骨折を放置していたら骨が曲がってくっついてしまうのと同じ現象です。特に骨盤が歪んでくっついてしまう方に多い特徴は、普段から運動をあまりしない、腰回りの筋肉量が少ない、などがあげられます。

それで骨盤が歪んだまま固まるデメリットですが、冒頭で骨盤は体の中心にあり、体の土台になる骨である、内臓を支える骨である、と説明した通り骨盤が歪むとこの辺りに問題が起こっていきます。

例えば土台が歪んでしまったことで姿勢が悪くなる場合があります。左右どちらかの肩が下がったり、骨盤の歪みが背骨の歪みを生み出すケースもあります。こうなると肩こり、腰痛、足の付け根あたりが炎症を起こして痛む、といった症状がでます。

また胃腸や内臓が緩んだ骨盤に垂れ下がることによってお腹が出てしまう、ウエストのくびれが無くなる、まっすぐとした姿勢で立てなくなる、など悪い姿勢にもなります。

あるいは先ほども出てきましたが太りやすい体質になる場合もあります、腰回りの筋肉量は体全体の40%もあり、ここがキチンと動かないと摂取したエネルギーが燃焼されず、脂肪が蓄積されてしまうのです。

骨盤矯正のメリット

産後の骨盤矯正とは分かりやすく言うと本来の正しい位置へ骨盤が戻ろうとするサポートをしてあげることです。

骨盤矯正を行うメリットは、ボディーラインや、胃腸などの内臓が正しい位置に戻り新陳代謝が改善されるので、脂肪が燃焼しやすく、太りにくい体質を得ることができる。あるいはそれに付随して姿勢も良くなり、腰痛や肩こりの改善にもつながる、などです。当然、デメリットの反対ですね。

 

産後の骨盤矯正はいつがタイミング?

骨盤矯正を行うタイミングは産後の2か月から6か月の間が最適だと思われます。産後から一か月は出産によって消耗した体力を回復させなければならないので、この時期は無理せず体を休めることだけを考えてください。

また6か月を過ぎたと言って骨盤矯正が出来なくなるわけではありません。しかし骨盤がまだ柔らかい時期のほうが、矯正しやすいのは確かなので、骨盤矯正を考える方は産後2か月から6か月の間に歪みを取るストレッチを行ったり、接骨院に通うなどの対応をおススメします。

 

まとめ

今回は、骨盤の仕組みや、骨盤の歪みが身体にもたらすデメリット、骨盤矯正を行うことで得られるメリット、矯正を行うタイミングについて確認しました。

産後の骨盤矯正は身体にとってとても大切なことです。骨盤の歪みによって誘発される様々な不調がなくなるほか、ご自身の10年後20年後の体のケアをしてあげることにもつながります。

今回の記事が産後矯正を考える手助けとなればうれしく思います。