亀のように背中が丸まっていませんか?肩こり・老け顔の原因「カメ首」とは

2018年7月29日

丸まった背中に前に飛び出した首。

まるで亀のような姿勢になっていませんか?

 

「カメ首」に悩む女性が増えています。

カメ首は肩こりやむくみ、冷えを引き起こすだけでなく、太りやすくなったり、フェイスラインが崩れたりと、実年齢よりも老けて見られがちに…。

いくらおしゃれをして、メイクをばっちり決めても、姿勢で台無しになってしまうのです。

 

放っておくとどんどん老け顔に…「カメ首」とは?

そもそも「カメ首」とはその名の通り背中が丸くなり、首が前に突き出た亀のような姿勢のこと。

 

最近では、暇があればついスマホをいじってしまうという人も多いですよね。

そのようなとき、画面を見下ろすように首を前へ突き出すことがカメ首の大きな原因です。

 

カメ首は、頭痛や肩こり、自律神経の乱れなど健康・精神面に悪影響を及ぼすだけではありません。

二重あごになりやすくなったり、フェイスラインが崩れたり、美容にとってもデメリットばかりなのです。

ただ姿勢が悪いだけだと放っておくのではなく、きちんと対策していく必要があります。

 

カメ首には次の3つの要素があります。

 


①猫背

②巻き肩

③ストレートネック


 

次は、これらについて詳しくご説明します。

 

カメ首の要素①猫背

猫背でお悩みの方は多いですよね。

一般的に、背中が猫のように丸まった悪い姿勢を私たちは「猫背」と表現します。

では、猫背になると体はどのような状態になるのでしょうか?

 

まずは、健康な状態の背骨を見てみましょう。

通常、背骨は、首から腰にかけてまっすぐ一直線になっているわけではありません。

このように首は前弯、背中は後湾、腰は前弯しており、横から見るとS字状になっているのです。

カーブを描いているからこそ、外部からの衝撃をうまく吸収できるようになっています。

これは、人間が本来持っている「生理的湾曲」と呼ばれるものです。

 

次に、猫背の人の背骨を見てください。

生理的湾曲が崩れ、S字のカーブが強くなっていることが分かると思います。

この状態では肩や頭が前に突き出し、体中の筋肉や臓器に負担がかかってしまいます。

一般的な猫背のイメージで、多くの方が想像するのが「背中猫背」です。

 

肩こりの原因になるだけでなく、消化不良や胸やけ、胃痛を引き起こすこともあります。

特に、デスクワークなどの座り仕事の人やよく腕を組むという人に見られ、日本人に多いのがこの背中猫背です。

 

原因としては、肩甲骨周りの筋肉が固まり、肩が正しい位置に来ていないことが考えられています。

そのため、胃や肺が圧迫され、呼吸が浅くなり、体内に取り入れる酸素の量が少なくなってしまいます。

すると、疲れやすくなったり、集中力や内臓の機能が低下したりと、メリットは一つもありません。

 

では、実際、日本人の何%が猫背だと思いますか?

2010年、日本のスポーツ器具メーカーのエバニューは、20歳から59歳の男女500人を対象に姿勢に関する意識調査を行いました。

この調査の結果、驚くべき事実が判明しました。

 

 

なんと、対象となった500人のうち約9割がなんらかの姿勢の悪さを実感していたのです。

逆に、自らの姿勢をきれいだと回答した人は、4.8%とかなり少ないことが分かります。

 

姿勢の悪さを実感している人の中でも特に多くの人の悩みのタネとなっているのが、猫背です。

 

 

この表を見てもわかるように、60%近くの人が猫背を自覚しているようです。

 

また、猫背に悩んでいる人を年代別に見てみると、50代では51.9%であるのに対し、40代は55.8%、30代は60.5%、20代は62.8%となっています。

 

 

つまり、若い人ほど猫背に悩んでいるのです。

もっとも猫背に悩んでいるのは、20代の女性で、64.6%でした。

特に、若い女性の「猫化現象」が進んでいるようです。

 

(参考:エバニュー、姿勢に関する意識調査、20代女性の64.6%は猫背で若い女性の「猫化現象」進む―マイライフ手帳@ニュース)

 

カメ首の要素②巻き肩

肩が前に丸まっているような状態を「巻き肩」といいます。

横から見ると次のように見えます。

巻き肩は、長時間のデスクワークやスマホの使用などが原因です。

画面をのぞき込むように前かがみの姿勢をとると、胸の筋肉が縮みます。

そうすると、そこに繋がっている腕の骨や肩甲骨が前に引っ張られ、肩が巻いてくるのです。

 

その他にも、歯を食いしばる癖も原因となります。

これは歯を強く食いしばることによって、首や肩、腕にも力が入り、筋肉の緊張が伝わるためです。

 

また、普段から横向きで寝るという方も要注意。

就寝時の横向き姿勢は両肩が内側に巻き込まれ、体重がかかるため、巻き肩になるリスクが大きくなります。

 

巻き肩になると、筋肉が硬くなり、肩回りの血流が悪化するため、肩こり、頭痛、腕や手、指先に冷えやしびれが起こることも。

その他にも、顔が若干下向きになることで、顔や首のたるみ、二重あご、ほうれい線、目のクマなど、美容の面にも悪影響が出てしまいます。

 

さらに、大きな問題は呼吸が浅くなること。

深い呼吸をするためには、ろっ骨を開いて、肺を広げる必要があります。

通常、ろっ骨を開くと同時に肩甲骨が軽く閉じながら下がるため、吸う息の量を増やすのにつれて、ろっ骨が大きく開いていきます。

しかし、巻き肩の場合、肩甲骨の可動域が狭いので、ろっ骨を開こうにも開けず、その結果呼吸が浅くなってしまうのです。

呼吸は感情と密接にかかわっており、呼吸が浅くなると、呼吸数や速さが増し、不安や恐怖、怒りなどを感じやすくなったり、ストレスに反応しやすくなったりします。

 

巻き肩には一見姿勢が良く見えても、巻き肩のまま、無理に胸を張っているため、腰が反ってしまっている「隠れ巻き肩」タイプもあります。

このようにS字カーブがなくなり、首から腰に掛けてまっすぐになっている状態を「平背」といい、こちらも体にかなりの負担をかけてしまうものです。

 

カメ首の要素③ストレートネック

「ストレートネック」とは、首が前に突き出している状態です。

スマホやパソコンを長時間使用することが原因のひとつと考えられています。

 

成人の頭の重さは約5kg。

頭が前に出たり、うつむいたりすると、その負担はさらに大きくなります。

ある研究では、首の角度を30度曲げると18kg、60度曲げると27kgもの負担がかかることが明らかになりました。

 

頭が前に突き出し状態のため、見た目が悪くなってしまうのはもちろんですが、首猫背の影響はそれだけではなく、次のようなトラブルを引き起こします。

 

・首や肩のコリ、痛み

・頭痛、頭が重い

・息苦しさ

・腰の痛み

・風邪をひきやすくなる

・目のかすみ、眼精疲労

・めまい、耳鳴り、ふらつき

・自律神経失調症、うつ

・手のしびれ

・逆流性食道炎、胸やけ、吐き気

 

特に、慢性的な首や肩のコリに悩まされ、そこから頭痛がひどくなることも多いようです。

もし頭が前に突き出しているようだったら、しっかりと顎を引くように意識しましょう。

 

オフィスでできる!カメ首解消法

それでは、カメ首を改善するストレッチをご紹介します。

 

①椅子に浅く腰を掛け、左足を上に足を組む。

②右手を左膝に置き、左手を前、上、後ろへと自然に回しながら、振り向くように体をねじる。

③頭が上に引っ張られているイメージで、そのままゆっくりと3回呼吸する。

④反対側も同様に行う。

 

(引用:【ELLE】その後ろ姿、老けてます!“カメ首”注意報、緊急発令中―エル・オンライン)

 

これはオフィスで椅子に座ったままでもできるストレッチです。

仕事の合間に丸まった背中と腰をリセットしましょう。

 

筋肉をほぐすにはテニスボールが効果的!?

カメ首で凝り固まった筋肉をほぐすには、テニスボールを使うのも効果的です。

仕事終わりはへとへとでストレッチをする元気もない…という方は、凝っている部分にテニスボールを転がすだけでイタ気持ち良い刺激を感じることができます。

テレビを見ながらでもぜひ試してみてくださいね。

 

まとめ

いかがでしたか?

良い姿勢は明るさや若々しさといった好印象を与えます。

今回ご紹介したストレッチやマッサージを実践してみてくださいね。

上を向いて胸を張ると、自分自身にも自信が持て、前向きな気持ちになれるでしょう。