気づきにくい骨折に要注意!疲労骨折が発生しやすい部位とは?
身体に感じる痛みというのは身体が出しているSOSのサインです。それはケガをした経験がある方はお分かりだと思いますが、痛みを発することで私たちは同じようにしてケガをしないことを学びますし、痛みがあるのでケガをした箇所を動かさないようにして安静を保つように努力することからも確かです。
しかし痛みを感じる痛覚が少ない箇所も存在しており、その一つが骨です。よくきれいに骨折している場合、痛みはあまりないと表現される通り、骨折は骨が折れたことよりも骨折を引き起こした衝撃などによって筋肉やスジなど他の箇所が壊されることで痛みを発しています。
ですから度重なる疲労や負荷などのストレスが骨に加わった場合、骨折に気づかずに普通の生活を送ることになり、いつしか折れている骨が変形してしまうことで神経などを圧迫し痛みを引き起こすことがあります。それが今回ご紹介する疲労骨折です。
疲労骨折は重たいものを常に持ちあげたりすることでも、もちろん起こりますが、単純にいつも座っている・立っているなどでも起こりますから、どなたも身体に違和感を覚えた時は専門家に相談してほしいと思います。それでは圧迫骨折について確認していきましょう。
疲労骨折とは?
「骨折」と聞くと強い衝撃を受けてぽっきりと骨が折れてしまった状態をイメージする人も多いかもしれませんが、そのような一度の衝撃や圧力で起こる骨折とは異なり、一定期間に小さな衝撃や圧力が繰り返し加わることでその部分の骨にヒビが入ったり折れたりすることもあり、これを「疲労骨折」と言います。
この「一定期間」とは数ヵ月や数年にわたる長い期間ではなく、多くの場合スポーツ選手が試合近くになって行う集中的なトレーニングのような短期間のもので、筋力や柔軟性が足りず負荷に対応できない状態でランニングやジャンプなどの同じ動作を何度も繰り返すため、やがて耐えられなくなり骨に亀裂が入ってしまうのです。
こうしてできた骨の亀裂も最初のうちはわずかなものなので、多少痛みを感じてもそのまま運動を続けてしまうことがあります。前述の通り原因と分かる大きな衝撃や圧力を受けておらず腫れや皮下出血などの見た目で分かる症状も少ないため、骨折と気づかず「捻挫だと思っていたら骨折だった」ということも。しかしそのまま負荷のかかる動作を続けていると骨が完全に折れてしまい、安静時にも強い痛みを感じるようになってしまいます。
疲労骨折の起こりやすい箇所
疲労骨折は体のどの部位に負荷をかけているかによって発生個所が異なります。背中をそらしたり体をひねったりする際に大きな負荷がかかる腰は疲労骨折の起こりやすい部位の1つで、野球やサッカーなどのスポーツにより繰り返し負荷がかかると腰椎の後方に亀裂が起こって疲労骨折に至ります。この腰椎に起こる疲労骨折は、「腰椎分離症」とも呼ばれています。
腰以外では主に下半身の骨に疲労骨折が見られることが多く、中でも脛骨(脛の骨)や中足骨(足の甲)はスポーツによる疲労骨折が起きやすい箇所と言われています。例えば長距離ランナーの場合脛骨の上部3分の1あるいは下部の3分の1付近で、またバレーやバスケットボールなどジャンプすることの多いスポーツの場合脛骨の中央前方部で疲労骨折が起こりやすいとされています。またサッカーやバスケットボールなど素早い動きを必要とするスポーツでは、中足骨、その中でも特に小指側に疲労骨折が起こることが多く、これを「JONES骨折」と呼びます。
また腰や足ほどではないものの、肋骨や骨盤に疲労骨折が起こることもあります。例えばひどい咳が長期間続いたために、その負荷が肋骨にかかって疲労骨折を起こしてしまうこともあるのです。
まとめ
今回は度重なるストレスなどによって起こる疲労骨折について記事を書いてまいりました。文中でも幾度か触れていますが、疲労骨折が起こって一番、困ることは骨折に気づかずにそのまま生活してしまい悪化させてしまうことにあります。
特に女性は妊娠・出産をすることで胎児にカルシウムを取られ、骨粗しょう症(骨がスカスカになる不調)を始めとする疾患にかかりやすくなりますので、注意していただきたいと思います。
また骨が弱くなるというと、カルシウムを取ればよいと早合点してしまう方が多いですが、カルシウムだけをただ取っていても骨の健康は維持できません。それについて詳しく書かれている文章を引用して終わりたいと思いますので、気になる方は参考にしてみてください。
骨の健康のためにはカルシウムの摂取が重要ですが、それだけではありません。カルシウムの吸収を促進するビタミンD、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンKなど、様々な栄養素も必要です。エネルギーと栄養素を過不足なく摂取することが大切です。
■1日3回の規則正しく、バランスのとれた食事をとりましょう。
欠食すると、必要なエネルギー及び栄養素が不足する可能性が高くなります。
バランスのとれた食事
バランスのとれた食事とは
主食(ごはん・パン・麺)、
副菜(野菜・きのこ・いも・海藻料理)、
主菜(肉・魚・卵・大豆料理)
のそろった食事のことです。
また、毎日の食事での食品はできるだけ偏らないようにすると、それぞれの食品に含まれる様々な栄養素を摂取することができます。
特に、カルシウムの摂取量を増やす工夫として、小松菜などの緑黄色野菜、ひじきなどの海藻、豆腐などの大豆製品を取り入れることが挙げられます。
引用:e-ヘルスネット
URL; https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-007.html