冬は寒暖の調整を工夫して、循環器系障害を対策しよう!!
これから徐々に寒さが厳しくなる季節ですが、今回は冬場によく起こってしまう循環器系障害について記事を書いていこうと思います。
循環器とは血管や心臓を総称して、体液を身体に巡らせるための器官のことです。昨今、健康番組などで寒い朝、寝起きすぐに冷たい便座に座ったり、お風呂に入ろうとして暖かい部屋から冷たい浴室に入って着替えようとした時に、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などを起こしやすいというテレビ番組をよく見ますが、今回はそういった循環器にまつわる病気のアレコレについて確認していきたいと思います。
それでは初めて参ります。
循環器系障害とは?
それでは循環器系障害の説明の前に心臓や、循環器にまつわるアレコレをみていきたいとおもいます。まずは血液についてです、血液は心臓というポンプによって全身に廻っているのはご存知の事と思います。
そしてその主なお仕事は酸素と栄養素を身体の隅々まで届けることです。心臓から酸素をたっぷりと含んだ血液が動脈から全身に広がっている毛細血管を通って静脈を流れ、心臓に帰ってきます。
また少し脱線してしまいますが、その他の役割としては、酸素を運ぶのと一緒に身体の中に溜まっている老廃物も一緒に運び、身体のデトックスをしたり、疲労物質を運びだす役割も担っています。
あるいはケガをした場合は、患部に血液と白血球を送り込み細菌やウイルスを攻撃したり、炎症を起こして自己治癒を促進したりもします。
ちなみに健康にお詳しい方はご存知と思いますが、今回の循環器系障害には関係がありますので、血圧についても少し補足します。血圧というのは心臓(ポンプ)が送り出した血液によって血管内に掛かる圧力の事を指しています。
そして心臓がきゅっと収縮して血液を送り出すときの圧力が最高血圧、ポンプが元にもどる時の血圧が最低圧力と呼ばれています。つまり皆様が話している血圧の上下とは上が最高血圧の状態で、下が最低血圧を表しています。
ちなみに血管は老化の影響を受けやすいといわれており、老化に伴って最高血圧は上がる傾向があると言われています。その理由は老化によって動脈硬化が起こり、血管の弾力性が下がって血流が悪くなる、自律神経の働きが低下して、血管の拡張と収縮の働きが悪くなるので血流が悪くなる、または他の臓器の衰えによって血流が悪くなったことをカバーするために心臓の収縮運動が大きくなり、心臓の拡張と肥大化が起こるためである。と言われています。
循環器系障害にはどんなものがあるの?
循環器系障害で有名なものといえば、脳卒中、心不全、虚血性心疾患、高血圧、脳溢血、脳梗塞、狭心症、などをあげることが出来ます。
それぞれの疾患を少しだけご説明すると、心不全とは心臓の周りを覆っている冠動脈という心臓用の血管が心筋梗塞、心筋症、高血圧、不整脈などの理由で詰まってしまい、身体に必要な酸素や栄養が足りなくなり、息切れを起こしたり、むくみ、体重の増加などを生み出す疾患です。
高血圧は様々な病気の原因となる、血圧が高い状態を呼びます。これには塩分の摂り過ぎや喫煙、飲酒、肥満、不規則な生活など色々な原因があります。ではこの高血圧がなぜ良くないのか?という事ですが、高血圧の状態というのは心臓が、無理をしている状態だからです。
原因は先の通り様々ですが、高血圧になるということは身体のどこかに血流が行き渡っていないと心臓が判断して血圧を上げているわけです。その結果、無理をした心臓が肥大化してしまったり、動脈硬化によって血管が破れたり、詰まったり、あるいは生活習慣病にもかかりやすくなったりするのです。
なぜ冬になると循環器系障害が増えるの?
冬に循環器系障害が増える理由はいくつかあります。例えば、私たちは身体の体温を一定に保つ必要がありますので、寒さを感じると自律神経が働き、体温の発散を防ごうとして血管を収縮させ、血圧をあげるのです。
あるいはお正月やクリスマス、忘年会などで飲酒したり身体に無理をすることも多く、単純疲労や不規則な生活・食生活をしてしまうこともありますし、冬は運動不足気味になる方も多く、運動不足が長く続いた結果、立ち上がったり、起き上がったりする拍子に血管に負荷が掛かって破れてしまう。ということも冬に循環器系障害が起こる原因と言えます。
まとめ
今回は冬場によく起こる循環器系障害について記事を書いてまいりました。
循環器系の疾患は本当に多岐に渡り、今回はまとめきれない疾患もいくつかありましたが、これからの季節、特にお年寄り、肥満の方、高血圧、不整脈などをお持ちの方には十分気をつけていただきたい季節です。
家の中ではあまり寒暖の差が起きないように工夫が必要ですし、外出する時はマフラーなどを首に巻いて、やはり体温の激しい調節が起こらないようにしましょう。それから年末に向かっていくにつれて忘年会などの機会も増えると思いますが、出来るだけ飲酒をせず、規則正しい生活を送れるように注意しましょう。