尾骨痛の原因・相談のタイミングは?
どのような職業・スポーツ・趣味でも長い時間続けたり、長期間続けていると出てくる不調というものがあります。たとえば足や指などにできるマメなども言ってみればそういったものの一つともいえるかもしれませんが、今回はどちらかというと痛みを伴う尾骨の痛みについて記事を書いていきたと思います。
後述していきますが、この尾骨はもちろんしりもちをついたり、事故にあうなどといった衝撃でも痛みが走るものですが、長時間、硬い椅子に座り続けていたりしても起こることがあります。なお尾骨の痛みといっても実際に骨が痛んでいることは稀でそのほとんどは筋肉の疲労が痛みを生み出しています。
筋肉は疲労すると硬くなる性質を持っているのですが、それが一時的ではなく長期間続いていくと筋肉そのものが痛くなったり、硬いレンガがホースを圧迫するように筋肉が神経を圧迫してしまうことで痛みがでることもあります。それでは詳しく確認していきましょう。
尾骨痛の原因
一般に私たちが「背骨」と呼んでいる脊柱は、「頸椎」「胸椎」「腰椎」「仙骨」、そして「尾骨」に区分されます。つまり「尾骨」は、背骨の一番下にある骨。かつて人にしっぽがあった時代のなごりであると考えられているため、このように呼ばれているわけです。
尾骨は逆三角形の形をしており上から手で触ると確認できますが、通常立っている状態の時は勿論、座っていてもこの骨が何かに触れて痛む、ということはありません。従って座ると尾てい骨が痛い、あるいは徐々に痛くなってくるという場合、何らかの原因が考えられます。
座ると尾骨が痛い場合、長時間座位によるストレス、つまり長時間椅子に座ったりサイクリングしたりすることで尾骨に体重がかかっていることが原因と考えられます。特に体育の授業などでとる姿勢、「体育座り」は姿勢が悪くなるため、余計に尾骨に負荷をかけてしまいます。体育座り以外でも猫背など座り姿勢が悪いとやはり尾骨に余計な負荷がかかり、それほど長時間でなくても痛みを感じるようになるでしょう。クッション性の低い硬い椅子に座ることも同様です。
また尾骨が何らかの原因でずれてしまうとそばを通る神経根が圧迫されるため、痛みを感じます。例えば出産時に赤ちゃんは子宮の後ろにある尾骨を押すようにして生まれてくるため、尾骨がずれてしまうことがあります。
そのほか、尻もちをつくなど転倒によって物理的に尾骨を損傷してしまうことも、痛みの原因となります。
尾骨痛時の相談タイミング
このように尾骨痛と一言で言っても原因は様々にあります。例えば転倒により痛みを感じるようになったのであれば骨折の可能性も考えられるため、緊急に整形外科で骨に異常がないか検査してもらう必要があるでしょう。
また尾骨は骨折していても手足の骨のような強い痛みを感じないことがあるため、転倒後、歩いているときや座るときなど動作時のみに痛みを感じるという場合も、早めに相談した方が良いでしょう。特に交通事故による痛みは例え軽傷に思えるとしても、早めに診てもらうことをおすすめします。
一方、長時間の座位や尾骨のずれが原因と思えるような、緊急性はないものの慢性的に軽い痛みを感じる場合でも放置は厳禁です。特別に衝撃を受けた覚えがないのに痛みが慢性化しているということは日常生活の習慣やクセによって痛みが引き起こされている場合が多く、その際はそれらの原因をなくさない限り痛みが続きますし、症状も悪化するばかりですから注意するようにしましょう。
まとめ
今回は背骨の一番下に位置する尾骨に痛みを感じる尾骨痛について記事を書いてまいりました。長時間、座り仕事を続けている方やスノーボードやスケボーなど、お尻から落ちてしまうことが多いスポーツをした経験がある方はよくご存じだと思います。
また文中にもありますが、尾骨の痛みは患部に衝撃を受けることだけでなく、日ごろの座り姿勢や座り続けている習慣によって筋肉が凝り固まることでも生まれます。それに関係する筋肉というと一つは腸腰筋をあげることができますので、そちらの説明と効率のよいストレッチをご紹介して終わりたいと思います。
腸腰筋(ちょうようきん)
股関節の深部にあるインナーマッスルで、大腰筋・腸骨筋・小腰筋の3つの筋肉の総称。腹筋の代表格といえる筋肉です。腰を前に曲げるときに使いますが、デスクワーク中心の姿勢でいると腸腰筋が縮こまってしまい、反り腰や骨盤のゆがみの原因となります。腸腰筋は奥深くにある筋肉なので、外部からのマッサージでアプローチするのが難しいとされています。
中略
筋力の低下だけでなく、柔軟性の低下も腰痛の原因となります。緊張した筋肉をほぐして血行を促すことで腰回りの筋肉が柔らかくなると、可動域が広がり、腰椎への負担が軽減されます。
腸腰筋のストレッチ
足を前後に開き、後ろ側の足で膝をつきます
両手を前側の足の膝に置き、少しずつ上体を前にスライドさせます
ゆっくりと元に戻します
反対側も同様に行います
引用:痛みWITH
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/back-pain/prevention/