産後、骨盤の歪みを感じていませんか?産後の骨盤矯正!
出産というのは女性にとって、大変うれしい反面、初めての妊娠・出産というのは不安がつきないものです。また男性の多くは出産することがゴールと考えてしまいガチですが、出産してからが子育てのスタートであり、今度は初めての子育てに不安を感じ頑張り過ぎてしまいます。
結果、子育てに追われてご自身の身体をないがしろにしてしまう方も多いですが、出産した後の骨盤は、赤ちゃんの大きな頭が押し広げながら通り抜けていきますので、実は腰が交通事故にあったかのように、ひどい捻挫をした状態になっています。
この捻挫の程度は、出産が長引いたり、妊娠中にどれだけ基礎体力や筋力をつけていたかどうかで変わってきますが、産後の骨盤が緩くなってしまっている状態に変わりはありません。
今回はこのような状態になった骨盤に何が起こり、どのような不調を生み出してしまうのか、などについて記事を書いていこうと思います。
それでは始めてまいります。
骨盤が歪む原因は?
ではなぜ産後に骨盤が歪んでしまうのかについてですが、これはひとえに出産のために、身体が柔らかくなる為、という言い方が出来ます。通常、女性の身体にはプロゲステロンと、エストロゲンという二つの女性ホルモンが周期的に入れ替わるように分泌されています。
これは月経の前後に分泌量が入れ替わり、女性らしい髪のツヤであったり、お肌、あるいは女性らしい身体つきを作ることに一役買っているホルモンです。また妊娠するとこれらのホルモンがやはり分泌され、胎盤を大きくしたり、乳腺を発達させたり、赤ちゃんを育てるための環境を作ります。
次に出産が近づいてくると、リラキシンと呼ばれるホルモンが体内で分泌されて、この影響によって靭帯や骨盤の接合部分を緩ませて広げて胎児を外へ出やすくします。つまりこの時に骨盤が緩む原因を作り出しているといえるわけですが、出産を行うためにはこのプロセスを外すことはできません。
そして出産すると今度は母乳を出す為のプロラクチンというホルモンが分泌されるようになり、それをもって子育てを行うという事になります。骨盤矯正の話とは少し違いますが、成長期を過ぎ、20歳を迎えてからホルモンバランスがあまり変化しない男性に比べて、妊娠・出産を経ることで女性にはこれだけ多くの変化が起こります。
例えば月経時にイライラしたり、情緒不安定になる女性がいるように、これらのホルモンバランスの変化は産後うつと呼ばれるうつ状態の原因となったり、自律神経の乱れによって異常な発汗や不安感、焦燥感などを作り出したりもします。産後は身体のケアだけでなく心のケアもしっかりと出来るようにパートナーの方は気を付けるようにしましょう。
産後の骨盤矯正
これまで見てきたように妊娠・出産を経て女性の身体は胎児を出すために柔らかくなるように変化するわけですが、粘土のように柔らかい状態でチカラを加えると形が変形し、そのまま放置すると歪んだ状態で固まってしまいます。
それによって姿勢が悪くなってしまったり、身体のバランスが崩れることで腰痛や肩こり、あるいは足首や足の裏、膝などに余計な負荷がかかってしまい、身体的な不調を生み出すこともありますし、胃腸や内臓が緩んだ骨盤に垂れ下がることによってお腹が出てしまい、内臓の機能不全が起こることで便秘や血流の悪化、冷え性、ぽっこりお腹の原因にもなります。
よくテレビに出ているモデルさんが、出産の直後から身体のケアをして元の体型に戻したという話を伺いますが、出産はちょっとした交通事故と同じぐらい母体に負荷をかける作業ですから、出来れば無理をせずに一か月程度はなにもしないようにすることが望ましいです。
柔らかくなった骨盤はその後一年ほどかけて元の硬さを取り戻していくので、矯正するといっても産後すぐに取り組む必要はなく、だいたい3~6か月ごろから取り組んでいくといいと思います。
その際、出来れば専門家に任せる方が望ましいと言えますが、ご自身で行う時には以下のようなストレッチもお勧めです。
産後の骨盤のゆがみをとるストレッチ
骨盤のゆがみをとって内蔵の下垂を防ぎ、お腹のたるみを引きしめる体操です。産後3週間以降から始めましょう。
<産後3週間以降の寝ながら骨盤ストレッチ>
1.うつぶせになり、あごの下で手を組んで、足は少しだけ開く
2.左手を腰にあてて、左ひざを直角に曲げる
3.左足のかかとを体に引き寄せながら、足を外側に倒す
4.続いて、左足を内側に倒す
5.これらの外側と内側に倒す動きをリズミカルに行い、それに合わせて左手で腰骨をさする。10回やったら左右を入れ替えて
■抱っこしながらできるハーフロールダウン
赤ちゃんを抱っこしながら、お腹を引き締められる体操です。産後3週間以降から始めましょう。
1.腰の後ろにクッションなどを置き、体操座りをして、赤ちゃんを胸の前で横向きに抱っこする
2.息を吐きながら上体をゆっくり後ろに倒す。背骨を丸めながら倒していき、腰がクッションについたところでストップ。息を吸いながら上体を戻す。この動きを3回繰り返す
引用:美的,com