心身症とは?その定義と代表的な症状

ご自分のストレス値がどれほど上がっているかという事はなかなか気づけないものです。なかには仕事や私生活は忙しいけれど自分はストレスをためていないと発言される方が一番ストレスをためているなんて事例もあります。

昨今ではストレスが心身に悪影響を及ぼすことは広く知られている所だと思いますが、今回はそんな中でも心身症という病気について記事を書いていきたいと思います。詳しくは後述していきますが、この疾患は様々な病気の原因になるだけでなく心と身体に大きな影響を及ぼし、重症化していくと生活の質を下げるだけでなく、日常生活を営むことが困難になる可能性もありますので、注意しましょう。

心身症とは

日本でも「病は気から」という言葉がある通り、人の心と体の健康には大きな関係があります。「心配し過ぎて胃が痛くなる」というのは、まさにその典型。このような精神的なストレスが要因となって体に異常が生じる疾患のことを、「心身症」と呼びます。

心身症」と聞くとうつ病や不安障害などを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、例え原因が精神的なものであってもその症状が身体に現れない場合は「心身症」とは呼びません。日本心身医学会が定義する「心身症」とは、「身体疾患の中で、その発症や経過に心理・社会的因子(本人の性格、家庭や職場の環境や対人関係などによるストレス)が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態」。例えば不安障害は過去のトラウマやその他のストレスによって発症すると考えられますが、「人に見られるのが怖い」「人の集まる場所にいるとそわそわとして落ち着かない」など症状が精神的なものに限られている場合、これは「心身症」とは見なされないわけです。

とは言え実際には不安障害やうつ病が高じて頭痛や動悸、呼吸困難などの身体的症状が現れることもあり区別がつきにくいため、このような身体的症状が伴う場合はうつ病や神経障害も広義として「心身症」に含められることがあるようです。

心身症の症状

心身症の症状は多岐にわたるのですが、代表的な症状として挙げられるのは、消化器官系の障害です。例えば過敏性大腸や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などで、これらの疾患には胃や腹部の痛み、不快感や下痢・便秘、吐き気等の症状が伴います。

呼吸器官や皮膚科系、神経系に症状が現れることも多く、喘息や過換気症候群、じんましんや円形脱毛症、片頭痛や自律神経失調症などがそれらの例に挙げられます。自律神経失調症の症状には眩暈や吐き気、微熱、倦怠感などがあり、これも心身症の代表的な症状の1つとなっているのですが、自律神経失調症自体はストレスなどの精神的な要因以外に生活習慣や女性ホルモンの乱れなどが原因となっていることもあり、その場合は定義上「心身症」には含まれません。

また男女別にみた場合、男性であれば心因性インポテンツや前立腺症、女性であれば月経異常や不妊症などが、心身症の症状として現れることもあります。

これらの身体的症状に対し直接的な治療を施したとしても、原因が精神的なストレスにある心身症の場合、一時的に症状を抑えることはできても根本的な解決にはなっていません。完治させるためには精神的なケアが必要となります。

まとめ

今回は主にストレスが原因で起こる心身症について記事を書いてまいりました。文中にもあるように心身症は内臓疾患を引き起こす可能性があるとともにホルモンバランスを乱して生活に悪影響を及ぼします。

以下にはすぐにでも出来るストレスの対処法などを引用していますが、例えばその他にも睡眠に気を付けることなどもやってみてください。うつ病の方の半数以上に不眠症が見られ、反対に不眠症の方の大半にもうつ傾向がみられることからもわかるように、睡眠はストレスや精神を安定させるためにとても重要なものです。

 

ストレスの対処法

規則正しい生活を送りましょう

日頃から規則正しい生活習慣を保ち、適切な食事、運動、睡眠など日々心がけることが大切です。

(中略)

オンとオフを切り替えましょう

仕事や家事などやらなければならないことをする時間をオンの時間、それ以外の時間をオフと捉え、気持ちを切り替えて、緊張状態から解放される時間を持つことが大切です。

1日のなかでできるだけ自分の時間を持つ

仕事以外の楽しみや生きがいとなる時間を持つ

旅行に出かけ気持ちや考えを切り替える

自然とふれあいリフレッシュする など

考え方を切り替えてみましょう

人にはそれぞれ、考え方にクセがあります。それが、「その人らしさ」でもありますが、時には思い込みとなってイライラや不安を生み出す原因にもなります。例えば、仕事がうまくいかなかった原因を過度に自分に求め、失敗した状況が今後もずっと続くと考えてしまうことはありませんか?このような時は、別の視点から状況を眺め直してみましょう。

「できなかったこと」ではなく「できていること」に目を向けて1~100点で評価してみる。

引用:新潟ウェルネス

https://www.niwell.or.jp/news/health/000357.html

心身症

Posted by aoi-staff