第一位は「むちうち」?!交通事故で多いけが

昨今では車の安全性能などが進化を続け、交通事故の件数というのは毎年減少していますが、それでも人間が操作している以上、全くゼロにはなっていないのが現状です。

また交通事故というのはそんなに多く経験するものでもありませんから、多くの方にとっては初めてのことで事故処理などに追われて自分の身体にまではなかなか目が行き届かず、後々になってケガに気づくというのは、本当によくあることです。

今回はそんな交通事故でよくみられるケガについて代表的なものをまとめてみたいと思います。先のように交通事故の際は被害者であっても加害者であっても警察や保険屋などに連絡をしなければならず、なかなか自分の身体に目を向けられないものですが、後で気づいて自費で専門家にかかるようなことがないよう、一度、冷静になって自分の身体を観察するようにしましょう。

それでは記事を始めてまいります。

交通事故で最も多いけが

数ある「交通事故」の中でも最も多いとされているのは、追突事故。前方不注意や飲酒、居眠りなどが原因で、信号待ちをしている時や渋滞中に前の車に追突してしまった、あるいは後ろの車に追突されてしまったという事例が後を絶ちません。

いずれにしても追突事故は車体ごと体が強く前後に振られることになるため、頸椎や神経が損傷を受けるむちうち」を起こすことが多く、これが交通事故によるケガの中で最も多いと言われています。と言っても「むちうち」とは俗称で、正しくは頸椎の靭帯や関節の軟部組織が損傷を受けることを「頸椎捻挫」、脊柱を通る脊髄から枝分かれしている神経根が圧迫されて様々な症状を引き起こすことを「神経根症状型」、脊髄そのものが損傷を受けていることを「脊髄症状型」、頸部を通っている交感神経が損傷したり過度に緊張状態になることを「バレー・リュー症候群」と言います。これら4つの総称が「むちうち」で、中には神経根症状型とバレー・リュー症候群が合わさった「混合型」になる人もいます。

むちうちの中でも最も多いのが頸椎捻挫型で、筋肉や靭帯の損傷により炎症が起きているため、首や背中の痛み、首の可動域が狭くなるといった症状が見られます。一方神経根症状型は事故の衝撃椎間板が変形するなどして神経根が圧迫されているため、その神経が支配している部分に痛みやしびれなどの症状が現れます。これより更に重症なのは脊髄を損傷している脊髄症状型で、この場合麻痺や知覚障害、歩行障害など重篤な症状を引き起こしてしまいます。バレー・リュー症候群も自律神経の損傷ですからかなり重症度が高く、頭痛やめまい、吐き気、耳鳴りなどの自律神経失調症に似た症状に悩まされることになります。

その他の交通事故で多いけが

むちうち以外で交通事故に多いケガとしては、腕や手の骨折、捻挫、脱臼、裂傷などが挙げられます。腕や手は運転の際にハンドルを握っている部分であるため、衝撃を受けたときに損傷しやすいのです。加えて人は本能的に最も重要な部位である頭を手や腕でとっさに庇おうとするため、これも外傷を追いやすい原因となります。

また追突の衝撃で車内の様々なところに体をぶつけることもあり、特に座席の周囲にあるダッシュボードやインストルメントパネルに太ももや顔をぶつけて外傷を追うというケースも少なくありません。ひどい場合にはシートベルトを締めていなかったために衝撃で体が前方へ飛び出し、フロントガラスをに顔や頭をぶつけて割ってしまうという大怪我に至ることもあります。

まとめ

今回は交通事故が起こった際によく起こるケガについて代表的なものをまとめてみました。やはり突発的な衝撃が加わるとムチウチになってしまうケースが一番多く見られますが、自分でも気づかないうちに腕や足などを痛めている時も多くあります。

もちろん交通事故を起こさないに越したことはありませんが、ちょっとした気のゆるみというのは運転していればいつでも訪れるものです。ちなみに実は交通事故は複雑に入り組んだ道よりも一定のスピードで直進している時に多く起こるものらしく、以下にはそういった記事を引用してみましたので、是非、参考にしていただき、事故を起こさないように気を付けましょう。

交通事故の発生は直進中、一定速での走行時が最も多い!

皆さんは交通事故の原因として一番に思い浮かべるのは何ですか? スピードの出し過ぎ? 交差点での注意不足による出合い頭の事故? 高齢者の判断力、運動機能低下? いろいろな原因が考えられると思いますが、大きな原因は2つあります。

(中略)

交通事故が一番多く発生しているのは、見通しの悪い交差点を曲がるときやカーブの先などではなく、なんと真っすぐ走っているときなのです。

交通事故をドライバーの走行状態別に見ると、加速や減速、発進なども含めた直進状態での事故が交通事故全体の7割、およそ35万件を占めています。

なかでも一定速で走行しているときが39%と最も多い割合だということに驚かれたのではないでしょうか。

一方、交通事故を発生場所で分類すると、交差点での事故は年間20万件近くもあり、交通事故全体の4割を占めるのですが、信号無視や一時不停止などの明確な交通違反行為は3万2,000件程度しかないのです。

引用:チューリッヒ保険会社

URL; https://www.zurich.co.jp/car/useful/column/mj-takane/08/