放置は危険?!緊張性頭痛とは
大きな脳の疾患に隠れて頭痛が発生している可能性もありますが、日常生活における頭痛の多くは姿勢が悪い事であったり、肩こり(血行不良)、あるいは疲労物質が溜まっていることなどによって引き起こされています。
けれど、程度にもよりますがずっと頭が痛い状態が続いているというのは、肉体的にも精神的にもストレスを溜めることなり、場合によってはその小さな頭痛のストレスからさらに大きな頭痛が引き起こされてしまう場合もあります。
また頭痛とひとくくりに言ってもたくさんの種類があり、今回は頭を締め付けるような痛みが襲う緊張型頭痛について記事を書いてまいりますので、当記事を読まれてご自身に当てはまる方は改善に向けた努力をするようにしましょう。
緊張性頭痛とは?
肩凝りや倦怠感などと共に不定愁訴の代表的な症状となっている「頭痛」ですが、中でも頭の周囲が締め付けられるような鈍痛を覚えるものを、「緊張性頭痛」と言います。同じ頭痛でも片頭痛のようにズキズキと強い痛みで寝込んだり吐き気や光・音などを辛く感じたりすることはなく、それゆえに症状が出ていても日常生活に支障をきたすほどではないのですが、症状がダラダラと続いてスッキリしないため、心身への負担は決して軽くありません。
症状としては「ベルトで頭を締め付けているような感じ」などと表現されることが多く、加えて首から肩、背中にかけての痛みや凝り、眩暈などの症状が出ることもあります。比率としてはやはり男性より女性に多く、年齢別に言えばミドル世代に多いと言われています。
反復性緊張型頭痛と慢性緊張型頭痛
緊張性頭痛には、頭痛の起こる頻度とその原因によって「反復性緊張型頭痛」と「慢性緊張型頭痛」に分けられます。
「反復性緊張型頭痛」は毎日ではないものの時々緊張性頭痛が起こるというもので、更にその頻度によって「稀発反復性緊張型頭痛」と「頻発反復性緊張型頭痛」に分けられます。いずれにしても頭や首、肩周辺の筋肉が緊張して血流が悪くなることが原因で、酸素や栄養素が十分に送られず老廃物の排出も滞ることで疲労物質が蓄積され、痛み物質であるプロスタグランジンが生産されたり血管が収縮して神経が刺激されたりすると言われています。
反復性緊張型頭痛の場合このような筋肉の緊張は、パソコンやスマホの操作などで前かがみの姿勢を長時間続けたり重いものを抱えることが多かったり、あるいは寒い場所に長時間いるために首や肩が慢性的に緊張した状態になったりと、物理的な要因で起こっていると考えられています。
一方「慢性緊張型頭痛」は緊張性頭痛がほぼ毎日続くというもので、その直接の原因はやはり筋肉の緊張による血行不良や血管の収縮なのですが、反復性緊張型頭痛と同じ物理的な要因に加え、不安やプレッシャー、ストレスなど精神的な要因が筋肉の緊張を悪化させ、頭痛を慢性化させていると考えられています。そのため仕事のストレスがピークになる夕方の時間帯に発症したり悪化したりすることが多いようです。
いずれにしても緊張性頭痛は前述の通り日常生活を送ることが可能であるため放置する人も多いのですが、そのまま長時間かけて徐々に痛みが強くなったり発症する頻度が高くなったりすることが多いため、早めの対策が必要となります。
まとめ
今回は誰にでも起こる可能性がある、頭痛について記事を書いてまいりました。文中にもあるように頭痛は多少のデメリットがあったとしても生活や仕事が続けられないわけではなく、我慢を続けてしまうものですが、実は頭痛の種類によっては少しの工夫で改善が出来る場合もあります。
例えば下記のような方法であったり、しっかりと睡眠時間を確保する、ストレスをなるべく感じないように工夫するなどの方法をとってみましょう。
緊張型頭痛には「肩グルグル体操」!
緊張型頭痛も「肩グルグル体操(肩まわし体操)」で予防や痛みを軽減させることが可能です。
肩と頭を支える肩僧帽筋(右図)の緊張をほぐし、血行を良くすることで、首にたまった疲労物質や、痛み物質を取り除きます。
こちらも方法は簡単です。
両ひじを曲げた位置から上着を脱ぐような動作で、肩を中心にして前から後ろへ大きくまわします。前から5回と後ろから5回を2セット、合計20回。片頭痛予防体操と合わせても1日3分で完了するストレッチ体操です。
緊張型頭痛体操の方法
首や肩の筋肉の緊張やこりによって起こる緊張型頭痛を解消するための体操です。肩をまわすことで肩僧帽筋をストレッチして血行を良くし、首や肩のこりを緩和します。
正面を向いて、足を肩幅に開きます。両ひじを90度程度に曲げ、肩を中心にして、前から後ろへ「上着を脱ぐ」感じで大きく5回まわします。
先ほどとは反対に「リュックサックを背負う」感じで後ろから前へ、大きく5回まわします。
力を抜いて、前からと後ろからまわす体操を2セット行います。
緊張型頭痛体操は、頭痛の最中に行えば痛みの緩和に、頭痛のないときに行えば予防になります。
引用:頭痛Online